次世代船舶の開発

次世代船舶の開発

プロジェクトサマリー

■予算額

上限350億円

■CO2の削減効果(世界)

2030年
33万トン/年
2050年
5.6億トン/年

■経済波及効果(世界)

2030年
0.17兆円
2050年
6.8兆円

■研究開発目標

水素燃料エンジン、燃料タンク・燃料供給システムを開発し、2030年までに水素燃料船の実証運航を完了
アンモニア燃料エンジン、燃料タンク・燃料供給システムの開発及び舶用アンモニア燃料供給体制の構築により、2028年までのできるだけ早期に商業運航を実現
2026年までにLNG燃料船のメタンスリップ削減率60%以上を実現

【CO2削減効果及び経済波及効果の前提条件】

  • 2030年に運航を開始しているゼロエミッション船の隻数を10隻と仮定
  • 1隻あたりのCO2排出量を3.3万トン/年として試算
  • 国際海事機関(IMO)において合意されている国際海運からのGHG排出削減目標について、2050年の目標達成シナリオとして掲げられている次世代燃料等による削減量
  • 1隻あたりの船価を70億円として試算
  • バンカリング船の船価を50億円として試算
  • 産業連関表から算出される船舶建造による経済波及効果を船価の約2.2倍と仮定
  • 2014年の国内造船業の市場規模から2030年までの船舶建造量の伸びと船価の伸びを元に2030年の市場規模を算出し、OECDのGDP長期予測による2030年から2050年の伸びを乗算して、2050年の国内造船業の市場規模を算出

出所)研究開発・社会実装計画

研究開発目標

水素エンジンの研究開発目標比較

【国際機関、船級協会のTRLに関する説明】

  • IRENA:海運部門の脱炭素化を実現する為に必要な新造船の船舶設計とエンジン開発を実施すべき時期(IRENA, “A pathway to DECARBONISE THE SHIPPING SECTOR By 2050”(2021/10))
  • IEA:外航船における利用可能と大規模展開の見通し(IEA, “Energy Technology Perspectives 2020” (2020/9))
  • DNV:船上での商業利用の見通し(DNV, “ENERGY TRANSITION OUTLOOK 2021” (2021/9))

アンモニアエンジンの研究開発目標比較

【国際機関、船級協会のTRLに関する説明】

  • IRENA:海運部門の脱炭素化を実現する為に必要な新造船の船舶設計とエンジン開発を実施すべき時期(IRENA, “A pathway to DECARBONISE THE SHIPPING SECTOR By 2050”(2021/10))
  • IEA:外航船における利用可能と大規模展開の見通し(IEA, “Energy Technology Perspectives 2020”(2020/9))
  • DNV:実証試験と船上での商業利用の見通し(DNV, “ENERGY TRANSITION OUTLOOK 2021” (2021/9))

メタンスリップ削減率の比較

【LNG燃料船メタンスリップ対策の各メーカーの研究開発動向に関する説明】

  • MAN ES:低速DF中速4ストロークエンジン(IMOによる代表値5.5g/kWh)において、酸化触媒等による後処理で70%、直噴技術で90%削減可能の見通し。
  • WÄRTSILÄ:低速DF中速4ストロークエンジン(IMOによる代表値5.5g/kWh)において、2023年までに1.0g/kWh程度まで削減する計画。
  • WinGD:低速DF低速2ストロークエンジン(IMOによる代表値2.5g/kWh)において、メタンスリップ削減を50%実現する見通し。